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プロフィール

岩崎建築研究室


一級建築士事務所

京都府知事登録(29A)第01685号

岩崎建築研究室


一級建築士

国土交通大臣登録第305563号

岩崎 泰


606-0802

京都市左京区下鴨宮崎町 59-­10

TEL&FAX 075-724-2345

E-mail iwasakiarch@maia.eonet.ne.jp

岩崎 泰 (いわさき やすし)

岩崎 泰 (いわさき やすし)

1973 年名古屋市生まれ。1992 年東海高校卒業、1997 年京都大学工学部建築学科卒業、1999年京都大学大学院工学研究科生活空間学専攻修了。1999 年二村建築研究所入社、二村和幸氏に師事、茶室・数寄屋を学ぶ。2002 年裏千家茶道を始める。常廣宗睦氏、宗眞氏に師事。2007 年岩崎建築研究室を開設。2014 年茶名拝受(宗泰)。

【テレビ出演】

2011 年7月

関⻄テレビ「アシタノカタチ」


【執筆】

2015 年 10 月

月刊淡交十月号

特集「開炉 炉壇に見る技と伝統」


2018 年 3 月

淡交社 茶室露地大事典


【講演】

2020 年 2 月

裏千家淡交会津山支部総会講演会

「茶室建築の実際」


【展覧会】

2017 年 11 月

事務所開設10周年記念

茶室建築展「茶室のすすめ」を

神戸にて開催


2021 年 8 月

茶室建築展&相談会を銀座にて開催

自己紹介 〜お茶とのご縁をいただいて〜

建築ともお茶とも関わりのない家で育った私ですが、こうしてお茶室の設計を仕事 にするようになったのは、有難く不思議なご縁だなあと思っています。建築を学んでいた⼤学時代、友⼈の代わりにアルバイトに⾏くことになったのが、後に就職することになった数寄屋専⾨の設計事務所でした。当時はお茶をいただく作法すら知らず、アルバイトの⾯接で薄茶が出され、どうやって飲むのだろう?と戸惑ったことを今でも鮮明に覚えています。住宅や茶室の模型作りなどで稼いだアルバイト代を貯めて友⼈と向かったのはヨーロッパ建築旅⾏。ローマの遺跡から、ゴシックの教会、ルネサンスの建築、コルビュジェの近代建築、ノーマン・フォスターやジャン・ヌーベルの現代建築まで、ひたすら建築を⾒て廻る旅でしたが、その凄さに圧倒されながらも京都に戻って感じたのは、⽇本には⽇本の素晴らしい建築⽂化がある、という当たり前のことでした。 


⼤学院修了後、そのままバイト先の設計事務所に就職し、建築の師匠の下、茶室や数寄屋を始め、たくさんのことを学ばせていただきました。茶室の実務設計に携わるなかで、これはお茶を習わなければ、と思い、建築の師匠にお茶の先⽣を紹介してもらい、お稽古を始めたのが28歳の春。先⽣は裏千家直⾨、志倶会のメンバー。各地で先⽣をされている⼈が遠⽅からわざわざ習いにくるようなお稽古場で、昔よりだいぶん優しくなったとは聞きましたが、それでも厳しい先⽣でした。今思うと、そうした先⽣から薫陶を受けられたのは本当に幸運でした。貴重なお道具を実際に使わせていただきながら、様々なお話を聞かせていただき、お稽古場で先⽣から伺った「百花為誰開」や「清流無間断」「渓梅⼀朶⾹」などの禅語の解説は、当時独⽴したばかりで⾊々と悩んでいた⾃分にとって救いともなるもので、先⽣の教えは今でも⼼の拠り所となっています。


「お茶をやっているの?と聞かれても、最初の10年は「始めたばかり」と⾔いなさい」と、道に⼊ることの厳しさを教えてくださった先⽣も、私が習い始めて6年で他界されてしまいました。代を引き継がれた先⽣の元で稽古を続け、2014年41歳の時には茶名を拝受し、茶歴も⼆⼗年に近づいてきました。仕事のために、と始めたお茶でしたが、今では⾃分の⼈⽣にとって、無くてはならないものとなりました。お茶を通じて多くのことを学び、たくさんの素晴らしい⽅々と出逢うことができました。もしお茶をしていなかったら、⼈⽣の豊かさは⼤きく違っただろう、と思います。


茶室の設計は、お茶をしなければ出来ない、と⾔われますが、更に⾔えば、お茶のお稽古だけでなく、⾃ら茶事を⾏わなければ、それも数回ではなく、茶事百回の⾔葉通り、何度も何度も経験しなければ、本当の意味での茶室の設計は出来ないのでは、と感じています。⾃⾝の茶室を持つことはまだ叶えられていませんが、ありがたいことに、設計させていただいた茶室の建築主様から、茶事にお招きいただいたり、⽔屋の⼿伝いをさせていただいたり、他の⽅のお茶事に誘っていただいたりと、お茶の輪が広がっています。実際に茶事で経験をしたことこそが、茶室設計の糧。少しずつではありますが、経験を積み重ね、お茶に関わる⽅々のお役にたてれば、と考えています。 

ブログ岩崎建築研究室日誌